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酒とバラの日々

しばらく更新できずにいたら
スポンサーサイトが出現していました。
実は、現在入院中です。3週間目。

体力が落ちると
不思議とモノクロの映画や、昔の映画音楽なんかが
無性に聞きたくなったりして。
この映画、初見はもう30年くらい昔だと思う。

「酒とバラの日々」(1962 米)

監督 ブレイク・エドワーズ
出演 ジャック・レモン リー・レシック

タイトルから、何となくお洒落でロマンチックな映画だろうと
思って観たのだけれど。

営業マンのジョーは、パーティで出会ったカーステンに魅かれ
熱心なプロポーズの末結婚。娘のデビーが生まれる。
しかしジョーはアルコール依存で、ジョーの影響で、カーステ
ンも酒に溺れるようになっていった。

いやあ、暗かったです。どこにも救いがない。こういうタイプの
人間の生きざまを、最低だ、こんな人間は生きてる価値はないと
すっぱり切り捨てられる人には、まったく魅力がない映画なのかな。

酒のせいで、どん底の人生を生きる二人だが、ジョーは更生会
に参加して、生き方を変えようとするのに、カーステンはアル中を
認めることができない。

「ママはよくなるの?」と尋ねるデビーに、ジョーは「僕が治った
ろう」と答えるが、二人のもとを去っていく母の行く手にはバーの
看板が。

人間は、これほどにも愚かだし、悲しく切ない生き物なのだけど
そこに、ある種の、どうしようもない美しさを感じてしまったら
法とか世間的な善悪で、人間を切り分けるのは難しくなる。

それでも、いや、本当にどうしようもないお話ではありました。
ストーリーとは乖離している、音楽の優しさと柔らかさが
救いではあるようです。

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遊星からの物体X

タイトルだけはかなり前から知っていた。
昔はそれほどSFに興味がなかったので
一度も観ないままだったけど、古典SFの名作として
たびたび名前が出てくるので、これは観ておかねばと。

「遊星からの物体X」(1982)
 監督 ジョン・カーペンター
 出演 カート・ラッセル A・ウィルフォード・ブリムリー

10万年前の宇宙からやってきた、どんな生命体にも
同化し、擬態化することのできる謎の生物。
冬の南極で、ノルウエーの観測隊は、その生物のために
絶滅し、それは犬の姿になって、アメリカの観測隊基地に
侵入した。ひとり、またひとりと、それに浸食されていく隊員
たち。彼らに生き残る術はあるのか。

観終わって、この寄生生物のビジュアルは、漫画「寄生獣」
の元ネタなんじゃないかと思ったが、あながち的はずれでも
ないようだ。これほどグロテスクなビジュアルを、CGじゃなく
SFX、特撮で作り上げたのが、すごく好評価なのもわかる。

焼死体になっても、たとえ血液一滴からでも浸食が可能
という、まさに無敵で、人間にはなす術のない怪物。
でも一番怖いのは、その怪物が誰に擬態しているのか
分からないことだろう。もしも文明社会に紛れ込んだら
遠くない将来に人類は絶滅。謎の生物に乗っ取られてしまう。

どうも「未知との遭遇」がつまらなかったのがトラウマになって
長年この映画を敬遠していたのは大失敗だった。ホラーとして
なら「エイリアン」よりも面白いかもしれない。
それでも取りあえず、生きているうちに観れたのでよしと
しよう。

若い頃はパワーがあったから、ちょっとでもアンテナにひっか
かる映画は迷わず観ていたのが、最近は、人生の残り時間
を考えたら、つまらない映画で2時間使うんじゃなく、なるべく
ハズれない映画を観ようと、安定志向に走ってる気がします。
そうすると、また実は面白い映画を見逃してしまう危険が
あるので、チャレンジ精神を忘れないようにせねば。

クロウ/飛翔伝説

生きている間に、この映画をもう一度
しかも4Kリマスター版で観れるとは思わなかった。
ケーブルで放送があったのは、ピエロつながりで
「IT」との連動企画とか、まさかね。

クロウ/飛翔伝説(1994)

監督 アレックス・プロヤス
出演 ブランドン・リー アーニー・ハドソン

最初に観た時に「あっ、これは好きな映画」と思った。
監督がどうとか、ストーリーがどうとかいう以前に
映画の漂わせている雰囲気全部が好き、そういうタイプの映画。
原作のこととか何も知らずに
初めて「ブレードランナー」を観た時の印象に近い。

舞台は、荒廃したデトロイト・シティ
悪魔の夜と呼ばれる、ハロウィン前夜。
結婚式を翌日に控えた、エリックとシェリーは
部屋に乱入してきた四人のならず者たちに惨殺された。
一年後、カラスの魔力によって、エリックは墓場から蘇る。

アメコミ原作なので、ストーリーはわりとチープな感じ。
復活したエリックが、白塗りにピエロのメイクで
自分たちを殺した人間たちに復讐する。
エリックは、不死身ではあるが、決して
スーパーヒーローではなく、超人的な能力とかは
ないので、格闘シーンなんかはかなりヨロヨロ。
カラスが加勢してくれて、何とかなっている感じ。
にもかかわらず、この映画が私にとって、なぜそれほど
魅力的なのか。

一言でいえば、とにかく暗い。
デトロイトの、ディストピアぽい雰囲気に加え
ほとんどが夜のシーンか、雨のシーン。
音楽は、全編ハードロック。
ゴシックホラーというと、ドラキュラみたいな
時代がかったイメージが強いのだけど
この「クロウ/飛翔伝説」は、かなり斬新なゴシックホラー。
そして、この陰惨さがたまらない。くせになる。


エリックを演じた、ブルース・リーの息子
ブランドン・リーの存在感はハンパないが
この映画の撮影中に、不慮の事故で死亡という
あまり例のない、いわくつきの映画でもある。

リブート版製作の情報もあるけれど
私はなんだか「クロウ/飛翔伝説」は
ブランドン・リーの遺作だけを唯一無二のものとして
封印しておいたほうがいいような気がするのですが。
あっ、いや、決して、呪われるとか思ってるわけではないですが。

アイデンティティー

wowowの番組表の「驚愕の展開どんでん返し映画」という
うたい文句につられた。美容とか、ファッションとか
健康関係の宣伝にひっかかることは、まずないが
映画とかドラマとか本だと、見事にひっかかる。

「アイデンティティー」(2003)
 監督 ジェームズ・マンゴールド
 出演 ジョン・キューザック レイ・エリオッタ

豪雨のせいで、さびれたモーテルに泊まることを、余儀なく
された10人の男女。交通事故で重傷を負った女性と、その
夫と息子。事故を起こした車に乗っていた女優と、もと刑事の
運転手(ジョン・キューザック)結婚したばかりのカップルと
娼婦。そして凶悪犯と、彼を護送している刑事(レイ・エリオッタ)
しかし女優が残虐に殺されたのを手始めに、正体の分からない
殺人鬼によって、ひとり、また一人と殺されていく。

私は単細胞だから「な~んだ。定番のパニックホラーじゃん。
これなら楽勝」と思った。しかも、人がザクザク殺されていく。
あっという間に半分くらいになって、死体を冷凍庫に隠してた
なんていう、いかにも怪しいモーテルの管理人なんかもいて
「この中で、一番怪しくなさそうな人が犯人だな」と考えたのだが。
モーテルの管理人が犯人だと「サイコ」のパクリみたいだから
それはないだろうなどという、極めて安易な消去法。

しかし、この映画、実は寄って立つ世界そのものが異質だった。
こういう、現実を錯覚させるようなストーリーは、確かに映像の
ほうが向いている。この結末は、好き嫌いが分かれそうだけど
私は「やられたっ」って感じで、気持ちよくだまされたので
思いもよらない掘り出し物だった。

小説でも時々、まったく想定外の結末を描いたものに出会うこと
があるけれど、言葉を重ねて、こういうタイプのどんでんを
仕掛けようとすると、すごく複雑な伏線を張らなければいけなか
ったり、結末ありきでストーリーが不自然になったりするので
やっぱり映像のほうが向いているように思える。

この数年、海外のドラマを観ることが増えて、映画を観ていても
「この人どっかでみたことある」というのが多くなりました。
「アイデンティティー」では、連続殺人犯を演じたプルイット・
テイラー・ヴィンス。「メンタリスト」のラローシュ捜査官でした。
最近では、糖尿病が心配な体型になっちゃってますが
かなり俳優歴が長い、個性的な俳優さんです。


猿の惑星 聖戦記

これはもう、映画館で観るしかない映画だった。

「猿の惑星 聖戦記」

監督 マット・リーブス
出演 アンディ・サーキス ウディ・ハレルソン

「創世記」「新世紀」とハマりにハマった「猿の惑星」新シリーズ。
優れた知能を持ち、言葉を話せるシーザーの成長物語も
これで最終章。すわ人類VS猿類、最終決戦かと思いきや
前二作が、わりとシンプルな構成だったのに比べると
「聖戦記」は、格段に重層的な性格を備えた物語になっている。

「新世紀」から2年後、シーザー(アンディ・サーキス)率いる
猿たちの集団は、山の奥深くに築いた砦で暮らしていたが、
そこを兵士たちに見つかってしまう。シーザー殺害を企てた
マカロック大佐(ウディ・ハレルソン)は、シーザーの住み家を
急襲。妻と、長男のブルー・アイズを殺害した。
怒りに燃えたシーザーは、仲間を安全な土地へ逃がし、自らは
単身、大佐を追って、復讐の旅に出る。

これまで、猿たちのリーダーとして、仲間たちの自由と幸福
のために戦ってきたシーザーの戦いは、今回は私怨。
妻子を殺された悲しみと憎しみだけで、無謀な行動を重ねる
シーザーに、親友のモーリスが言う。
「シーザーは、人間への復讐にとらわれたコバと同じだ」

ここまできたら、もはや猿の世界のお話ではない。
前回のコバとシーザーの戦い以降、人間の側についた猿たちが
いて、さらに人間サイドも、対立する二つの集団がある。
そして、リーダーとしての自覚も、大義もなく、暴走するシーザー。

怒りや憎しみが生むのは、終わりのない戦いの連鎖。「聖戦記」の
舞台は、あまり陽のささない深い森、そして雪山。前二作に比べて
全体のトーンはとても暗い。そんな中、未来へのかすかな希望を
感じさせるのが、言葉はしゃべれないけれども、人間とか猿とかの
種族の差異の感覚がない少女ノバ、そして動物園で、人間の言葉
を覚えた、新種とも言えるチンパンジーのバッド・エイプ。
リーダーとしての使命感を取り戻したシーザーは、捕らえられた仲
間を救出し、新天地へ誘った後力尽きる。

私は、1960年代に作られた「猿の惑星」から始まった過去の
シリーズはほとんど見ていないので、新シリーズは独立した物語
として観ましたが、今回のシーザーは、もはや人間にしか見えず
猿VS人間という異種の物語の形をとってはいますが、実は
同一の種でありながら、わずかな差異で際限なく争い続け
戦い続け、そこに解決の手段を見出そうとしない人類は
やがて滅亡への道を歩むほかはないという
この世界のメタファーという意味合いが、よりくっきりと
したものになっているように感じてなりませんでした。
プロフィール

田中偲

Author:田中偲
50年以上映画を見続けてきた、でもただのミーハーな映画好きの、備忘録的感想文

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