ブラック・スキャンダル

ジョニー・デップの薄毛ヘアーが
ずっと気になっていたのでWOWOWで鑑賞。

ブラック・スキャンダル(2015)
 監督 スコット・クーパー
 出演 ジョニー・デップ ジョエル・エドガートン
     ベネディクト・カンバーバッチ

ボストンの犯罪組織のボス ジェームズ(ジミー)
・バルジャー(ジョニー・デップ)は、幼なじみで
今はFBI捜査官のコナリー(ジョエル・エドガートン)に
誘われてFBIの情報屋になる。
ジミーとコナリーは持ちつ持たれつの関係で
敵対するイタリアン・マフィアを潰すのに成功。
ジミーはその後も、障害になる人間を次々に抹殺し
アイリッシュ・マフィアのウィンター・ヒル・ギャング
のボスにのぼり詰める。

これはFBI史上最悪の、汚職事件の実話なのだが
その事件のてんまつよりも、稀代の犯罪者ジミー・
バルジャー像を描くことに重点が置かれている。

ジミーは犯罪者ではあるが、殺人狂の異常者では
ない。死別したこどもへの思い、コナリーとの
幼い頃からの友情、そして上院議員の兄ビリー
(ベネディクト・カンバーバッチ)や母親に対する愛情
祖国アイルランドへの思い入れ。

そういう人間的な側面を織り交ぜながらも、のし上がって
いくにつれて、ジミーはどんどん冷酷で非情になっていく。
大きな声で恫喝したりとかほとんどせず、静かなのに
凄味が増していくというか、翳が濃くなって「この人と
目を合わせたら殺されそう」みたいになっていくジョニー・
デップはマジで恐い。

けれどジミーが大物になるにつれて、彼の孤独は増していく。
手あたり次第の粛清で、部下を恐怖で支配しようとしたことで
身内や古くからの部下も、ジミーから気持ちが離れていった。

どこまでが実話で、どこが映画としてフィクションなのかは
分からないし、実在の人物なのでその縛りもあって
あまり劇的な結末がつけられなかった、やや窮屈な感じはあるが
稀代の事件を起こした男を、一人の人間として描きたい意図は
感じられて、私はどこか「ゴッドファーザー」にも通じるものが
あるように思いました。

それにしても、警察と反社会勢力と政治家が三位一体なのは
万国共通なんでしょうね。だめだ、こりゃ。



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田中偲

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50年以上映画を見続けてきた、でもただのミーハーな映画好きの、備忘録的感想文

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