ピエロがお前を嘲笑う

何気なくケーブルオンデマンドを検索していたら
知らない間にしれ~と入ってた。
「もぉ~、言ってくれなきゃいや~ん」と身悶えしましたが
ドラマと同様に、映画もヨーロッパの作品は扱いが地味だ。
映画館で観たかったのだが、上映館も少なく、回数も
すぐに少なくなるので、とうとう観れなかった。
なので、小躍りして、すぐさま鑑賞。

「ピエロがお前を嘲笑う」(2014) ドイツ
  監督 バラン・ボー・オダー

ハッカー集団CLAYのメンバーで、殺人の罪で追われて
いるベンヤミン(トム・シリング)が警察に出頭する。

青少年期を通じて誰にも相手にされず、いじめの対象
にさえならなかった彼は、自らを透明な存在と言う。
けれどスーパーヒーローになりたかったベンヤミンは
MRXという伝説のハッカーに憧れ、ハッキングの技術を
身につけるうちに、マックス(エリアス・ムバレク)という
野心家でパワフルな男のグループに出会い
彼らとハッカー集団CLAYを結成する。
しかし、彼らはやがてとんでもない事態を引き起こし
ついにユーロポールから追われる羽目に。

映画は8割がた、ベンヤミンの独白、彼の言葉を
映像化していくという作りになっている。

想いを寄せる女の子に好かれたい
伝説のハッカーに、自分たちの存在を認めてほしい
スーパーヒーローになりたい

若者らしい、他愛もない願望。
マインド・ファック・ムービーと呼ばれる、ラストの
ドンデンは「シックス・センス」や「ファイトクラブ」と
同質だとも指摘されているが、私は雰囲気が
「ソーシャル・ネットワーク」とも似ているように思えた。

これもある意味、若者の成長物語。
しかも、とても後味がいい。
それはたぶん一見厳格でクールに見える
ユーロポールの女性捜査官のキャラクターと
彼女の言動が大きいのだと思う。

伝説のハッカーとか、ハッカー集団のコミュニティとか
いかにも現代風の素材だが、映像にはどこか
アナログさを感じさせるところも多い。
やはり長い歴史を誇るヨーロッパの文化的風土の賜物
なのか。

丁寧に映画を観ている方には、言うほど意外性のある展開
ではなかったという評もあるが、私のような、緻密じゃない
頭の持ち主は、騙されっぱなしでも、面白ければ、そして
映画のテンポや雰囲気がよければ「いい映画だったなあ」と
思えるので、かなりの良作ではありました。

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けっこう気に入ってます

こんばんは。

私はこれ年末に香川県のミニシアターで見たんですが、オチ云々は別にしてけっこう楽しい映画だと思いました。偲さんが「後味が良い」と言われるのには全く以て同感です

ふだんあんまり見たことない独映画というのも新鮮でしたし、たいへん気に入ってます(^_^;)

ゆるいのもいいですよね

しろくろ様 コメントありがとうございます!

「悪魔」とか「ピエロ」とかいう言葉には弱いです(笑)
もっとおどろおどろしいお話かと思っていましたが
いい意味で裏切られました。

角砂糖の手品とか、一応フェイクに見せかけてありますが
そういうゆるさが逆に好きでした。
なくなってほしくないタイプの映画ですよね!
プロフィール

田中偲

Author:田中偲
50年以上映画を見続けてきた、でもただのミーハーな映画好きの、備忘録的感想文

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