死霊館 エンフィールド事件

たいへん遅くなりましたが
今年もよろしくお願いします!

大晦日に、一年の集大成(何の?)ということで
ずっと観たかった「死霊館エンフィールド事件」を観た。

監督は「ソウ」シリーズのジェームズ・ワン
出演 ヴェラ・ファーミガ パトリック・ウィルソン

ロンドンのエンフィールドで起きたポルターガイスト現象を
題材にしている。「死霊館」と同様に、アメリカ人の超常現象
研究家エド&ロレイン・ウォーレン夫妻の体験を描いた実話物。

女手一つで四人の子どもたちを育てているペギー・ホジソンだが
次女のジャネットに異変が起こる。夢遊病のように、起き出して
家の中をさまよい、奇妙な現象を見、老人の声を聞く。
やがて夜中に家具が激しく動くポルターガイストが起こり
ペギーや子どもたち、隣人や警官にもなす術がない。
教会から依頼を受けて、エド(パトリック・ウィルソン)とロレイン
(ヴェラ・ファーミガ)のウォーレン夫妻が、怪異の正体を究明
すべく、ロンドンに向かう。

現代は、科学で説明のできないことは、全て無意味なもの
ありえないこととされている。けれど三が日に大挙して初詣に
出かける人たちは、やっぱり心のどこかで神様を信じている
のだろう。私たちに良いことをしてくれるものがあるんだったら
当然害になる、災厄をもたらすものだって存在するはずだ。
だからこのタイプのホラー映画は、私たちがふだん無いもの
として見ないようにしている世界を、かいまみせてくれる。

透視能力のあるロレインが透視を試みるが、霊の存在は確認
できない。結局ジャネットの自作自演なのではないかという結論
になり、夫妻はホジソン家をあとにするが、帰路ロレインが全ての
真相に気づく。

そして夫妻の前に姿を現す、修道女の姿をしたラスボス。
それはかつて別の事件でも、ロレインの透視に現れた
悪霊で、その後エドがその悪霊に殺される夢も見ていた。
あわや悪夢が現実にというところで、間一髪夫妻は悪霊を
追い払い、約束通りジャネットと彼女の家族を救う。

ロレインが見た夢は、いずれ彼らが対決することになる悪霊の
予知夢だったわけだけど、その話を聞いてエドが描いた悪霊の
絵が、そっくり過ぎて怖い。しかもその絵が、ドーンと壁に飾って
あるのが更に怖い。「実はここから出てきたんじゃないの?」と
思ってしまった。

この映画は、生きるか死ぬかみたいな山場は最後にちょっと
あるだけで、そういう怖さではなくて、日常がどんどん気味の
悪い感じになっていく、そのぞわぞわとした雰囲気がいい。
そしてもうひとつ、実話の持つリアリティをそこなわないために
悪霊は見える人にだけ見えるという設定がよく出来ている。
悪霊とか霊を本当に信じるか信じないかではなくて、映画を
観る時は、いると思ってその世界に向き合うほうが楽しい。

あと小道具がいいですね。「死霊館」の、のぞくと霊が見える
オルゴールとか、今回の「へそ曲がり男」の姿が浮かぶ幻灯機
とか、主役に昇格したアナベルの人形とか、夢に出てきそうな
素敵なアンティークの小物がいっぱいです。

「ソウ」の時は知らなかったけれど、今回ジェームズ・ワン
監督が尊敬しているのが、デヴィッド・リンチと「サスペリア」
などを撮ったダリオ・アルジェントだということを知って
自分が、この「死霊館」シリーズの漂わせている雰囲気と
どうして相性がいいのか、ちょっとわかったような気がします。



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田中偲

Author:田中偲
50年以上映画を見続けてきた、でもただのミーハーな映画好きの、備忘録的感想文

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